5月はじめから上旬頃にかけて沖縄地方や奄美地方で梅雨入りを迎え、5月中旬ごろの予想では、5月下旬頃から6月上旬頃にかけて各地で梅雨入りを迎える予想となっていました。しかし、梅雨前線は本州付近へ周期的に北上してくるものの、北上は一時的で南下している事が多く、梅雨入りは当初の予想より少し先になりそうです。まだ梅雨入りしていない地域ではどのようになりそうか解説していきたいと思います。
梅雨入りを迎えた地域(6月6日現在)
沖縄 5月4日頃
奄美 5月11日頃
関東甲信 6月6日頃
昨年2021年の梅雨入りはどうだった?平年では?
昨年は5月中旬頃に九州や中国、四国で統計史上最も早い、または史上2番目に早い梅雨入りを迎えるなど記録的に早い梅雨入りとなりました。近畿地方や東海地方でも統計史上1~2番目に早い梅雨入りを発表していましたが、秋頃に行う梅雨入り時期の再検討によって6月に変更され、近畿地方から東北にかけては平年よりやや遅い梅雨入りとなりました。
平年では5月中旬頃に沖縄や奄美で、5月末頃に九州南部で、沖縄から1ヶ月遅れの6月上旬以降に順次本州の残りの地域でも梅雨入りを迎えていきます。
北海道では、「蝦夷梅雨」という言葉があり、梅雨を思わせるような曇りや雨の降る時期もありますが、梅雨前線が北海道付近まで北上する事はほとんどなく、梅雨の現象がはっきりしないため、北海道では梅雨がないとされています。
昨年と平年の梅雨入り
地方 |
2021年 |
平年 |
沖縄 |
5月5日頃 |
5月10日頃 |
奄美 |
5月5日頃 |
5月12日頃 |
九州南部 |
5月11日頃 |
5月30日頃 |
九州北部 |
5月11日頃 |
6月4日頃 |
四国 |
5月12日頃 |
6月5日頃 |
中国 |
5月12日頃 |
6月6日頃 |
近畿 |
6月12日頃 |
6月6日頃 |
東海 |
6月13日頃 |
6月6日頃 |
関東甲信越 |
6月14日頃 |
6月7日頃 |
北陸 |
6月13日頃 |
6月11日頃 |
東北南部 |
6月19日頃 |
6月12日頃 |
東北北部 |
6月19日頃 |
6月15日頃 |
2022年の梅雨入りはいつごろ?
九州地方や中国地方、四国地方、近畿地方、東海地方、北陸地方、東北南部地方、東北北部地方の梅雨入りはどうなるのかを解説していきたいと思います。
5月上旬に沖縄地方や奄美地方で梅雨入りを迎え、中旬にかけては本州でも梅雨を思わせるような曇りや雨の日がありましたが、前線は南海上に南下して晴れる日もありました。
この5月下旬にかけても前線が北上する事はありますが北上は一時的で、南海上に南下する事もありました。
6月はじめは上空の寒気の影響など北日本や東日本などで雷雨になった地域がありましたが
前線は南下したままでした。その後は前線は北上と南下を周期的に繰り返していました。
6月中旬頃になると梅雨前線が北上するため、この頃多くで梅雨入りすると予想されます。5~7日頃に梅雨前線が北上し、その後は梅雨前線が南下し天気は回復する予想になっていますが、予想より前線が南下しない場合には、このタイミングで梅雨入りを迎える所もあるかもしれません。
梅雨期間中は梅雨前線の活動が活発となり、東西日本を中心に大雨となり、平年より降水量が多くなる恐れがあります。また、気温も高い日が多くなる予想で蒸し暑い日が多くなりそうです。
2022年梅雨入り予想
地方 |
2022年予想 |
平年 |
九州南部 |
6月11日~6月12日頃 |
5月30日頃 |
九州北部 |
6月11日~6月12日頃 |
6月4日頃 |
四国 |
6月11日~6月12日頃 |
6月5日頃 |
中国 |
6月11日~6月12日頃 |
6月6日頃 |
近畿 |
6月11日~6月12日頃 |
6月6日頃 |
東海 |
6月11日~6月12日頃 |
6月6日頃 |
北陸 |
6月14日~6月15日頃 |
6月11日頃 |
東北南部 |
6月14日~6月15日頃 |
6月12日頃 |
東北北部 |
6月15日~6月17日頃 |
6月15日頃 |
(6月2日時点の予想のため、実際の梅雨入りとは異なる場合がございます)
2022年の梅雨明けはいつごろ?
2022年は沖縄地方や奄美地方を除き各地で平年より遅い梅雨入りになる予想ですが、梅雨明けの時期についての傾向を解説していきたいと思います。
平年の梅雨明けは、太平洋高気圧の勢力が増すと、梅雨前線も北上していき、平年では沖縄や奄美で6月下旬ごろに、本州では7月中旬~下旬ごろに梅雨明けを迎えて、梅雨前線は消滅して本格的な夏へと季節は移っていきます。
2022年の梅雨明けは太平洋高気圧の本州付近への張り出しが強い予想で前線の北上がやや早まる傾向にあり、平年並みの所もありますが平年より早い梅雨明けになる所が多くなりそうです。
2022年梅雨明け予想
地方 |
2022年予想 |
平年 |
沖縄 |
6月中旬 |
6月21日頃 |
奄美 |
6月下旬 |
6月29日頃 |
九州南部 |
7月上旬 |
7月15日頃 |
九州北部 |
7月中旬 |
7月19日頃 |
四国 |
7月上旬 |
7月17日頃 |
中国 |
7月中旬 |
7月19日頃 |
近畿 |
7月中旬 |
7月19日頃 |
東海 |
7月中旬 |
7月19日頃 |
関東甲信越 |
7月中旬 |
7月19日頃 |
北陸 |
7月中旬 |
7月23日頃 |
東北南部 |
7月中旬 |
7月24日頃 |
東北北部 |
7月中旬 |
7月28日頃 |
まとめ
梅雨時期は梅雨前線の活動が活発なため、大雨に注意が必要になるとともに気温は高い日が多く蒸し暑く不快な日が多いでしょう。
梅雨明けは各地で平年並みの所もありますが平年より早い梅雨明けになりそうです。まだ梅雨入りを迎えていない地域では平年より遅い梅雨入りとなりそうです。
梅雨入り、梅雨明けの傾向について解説していきましたが、現時点での予想となっており、今後の予想で変わる可能性がありますので、常に最新の気象情報を利用して梅雨を乗り切ってください。
気をつけたい梅雨期間の頭痛と体調不良
梅雨期間中は日差しが少なく、雨の日が多くなるので体調不良を起こす事が多くなります。また、梅雨前線上の低気圧が通過する際には、気圧が大きく低下するので頭痛などの体調不良を起こす事があります。
天気で体調を崩しやすい方は、天気や気圧の変化が一目で分かり、低気圧が接近し気圧が大きく低下する前にプッシュ通知でお知らせをしてくれる頭痛ーるをご活用ください。
この記事の監修者
宮本 大平
気象予報士を取得し十数年にわたり予報業務や「お天気.com」の運営などに従事。ウィンタースポーツが好きな二児の父。