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気象病を防ぐ方法

秋の台風とうつ対策


気圧や気温の変化や天気が気象病と呼ばれる体調不良の発生に関与していますが、台風は気圧変化や気温変化が特に大きくなるため注意が必要です。

秋の台風の特徴

·台風の移動速度が速い
·日本付近まで北上すると東に向きを変えて動きが速くなる

秋の台風は夏の台風に比べて台風の移動速度が速くなるのが特徴です。夏の台風は動きが遅く進路が定まらないことが多くなりますが、秋の台風は南海上の太平洋高気圧の周辺部を回って移動することが多く、日本付近まで北上すると動きが急に速まることが多くなります。
これは夏に見られなかった偏西風が秋になると日本付近の上空に南下してくることが関係しています。偏西風は上空を西から東に吹いている強い西風ですが、台風がこの偏西風が流れている付近まで北上すると偏西風の影響を受けて次第に向きを東寄りに向きを変えて進むようになります。また、東寄りに向きを変えると台風の移動速度が速まりますので、注意するようにしてください。

台風が接近している時の注意ポイント


·勢力の強い台風は離れていても雨が降る
·前線が停滞して天気がぐずつくことがある

勢力の大きい台風は離れていても南から湿った空気が流れ込んで雨雲が広がって雨が降り体調に影響を及ぼすことがあります。
台風が離れていても台風の北側で前線が停滞することがあります。このような状態になると数日天気がぐずつくことがあり、体調への注意が必要です

台風進路予想で台風がいつ頃接近するかやいつ頃向きが変わるかに注目するようにしてください。

雨の日や台風接近時のうつ


雨の日は日常生活やビジネス面で晴れている時に比べ面倒なことが起こりがちです。交通機関が乱れやすくなったり、車内で傘が邪魔になったり、雨で服やバッグが濡れたり、髪を気にしたりなど、気が滅入ることが多々あり、外出する行為にブレーキが掛かりやすくなります。
また、台風が接近するという情報を耳にすると、大雨や強風による災害への不安も加わり体調が悪くなりやすくなりがちです。
更に台風の接近により気圧が大きく低下すると、自律神経のバランスの乱れが生じ、うつ病が悪化しやすいといわれています。

対処法
秋の台風は急に接近することがありますので、台風時期は日ごろから台風の接近に備えた対処を行うように心がけるのが良いでしょう。

・バランスの良い食事
セロトニンの不足が脳の働きに不調をもたらすことから、セロトニン生成に必要なタンパク質が含まれた肉、魚、大豆やビタミン、ミネラルなどの栄養素を十分に摂取するようにしましょう。

・適度な運動
ウォーキングなどの適度な運動を習慣化することで、落ち込みなどの心身にもたらされる症状を改善する効果が期待できます。特に太陽の光を浴びながらの運動がおすすめです。

・感情を話せる人を見つける
一人で悩んでいると気持ちの落ち込みが余計に悪化してしまうため、誰かに話をしてみるようにしましょう。

・気にしないようにする
台風が接近している最中は、好きなドラマや映画、音楽や漫画などに没頭して、少しでも気にしないようにしましょう。

参考文献
新宿ストレスクリニック 医療と心の話 雨とうつの関係について
日本生活習慣病予防協会ニュース(2016年10月13日)

この記事の監修者


飯山隆茂
飯山 隆茂
気象予報士/健康管理士
気象予報士として25年以上にわたり気象情報の提供に従事。頭痛ーる開始後からサービス追加に関わり、健康管理士取得後は気象と健康の両面から健康管理の普及に努める。