『雨の日の朝、きまって調子が悪い』『台風の日、寝込んだことがある』こんな経験ありませんか?
気圧は自分自身にかかってくる空気の重さ。なんと約15トン!
日々ダイナミックに変化し体調に影響を与えています。
気圧変化のパターンは大きく分けて3種類。これらの基本を知っておけば、事前に心構えと対策がとれるので気象病・天気頭痛の予防としてお役立てください。
毎日の気圧の変化は「頭痛ーる」でお住いの地域の気圧をすぐに確認することができます。
頭痛ーるキャラクター紹介
ふくろう博士(ヒロシ)
気象学博士。気象予報士。男手ひとつで子猫のマロを育てている。
苦労を苦労と感じない努力家。本名は不苦労 博士(ふくろう ひろし)
マロ
ふくろう博士(ヒロシ)の養子。雑種。
ある寒い雨の日にひとりで泣いているところを、
博士(ヒロシ)に保護されたという。
ぼんやりと空を眺めるのが好き。いつかは自分も空を飛べると思っている。
気圧と頭痛って関係あるの?
気圧が急激に下がると頭痛が起こる人が増えるという調査結果があるんじゃ
気圧が下がる基本パターンを学ぼう
①時間帯による違い
【朝9時から午後3時まで下降する】
一日を通して見ると、午前9時頃に一度高くなり午後3時頃に最も低くなる、というパターンがあることが分かりました。(お天気.com気象予報士調べ)
ふうーん!気圧って、毎日毎日同じ時間に下がるんだニャ。
いちばん下がるのは午後3時頃、と周期的なんじゃ。
…これが低気圧が接近したりすると、また違うパターンを見せることになる。
え~!どんな風になっちゃうの???コワいニャー!でも知りたいニャー!
つづけて他のパターンを見てごらん。
気圧が下がる基本パターンを学ぼう
②低気圧が近づいたとき
【日中の気圧下降が大きく、早朝や深夜も下降する】
低気圧や前線が近づいているとき、朝9時頃から午後3時頃までの時間帯は、下がり方が大きくなります。
さらに、早朝(朝3時~9時頃)や深夜(夜9時以降)も、下降傾向になりがちです。(お天気.com気象予報士調べ)
あらら…!朝とか夜とかも下がっちゃうんだ!
そうじゃ。どんな低気圧でも接近するとなれば、まずはこんなふうに変化をする。
さらに低気圧によっては…まあ、それはつづいてのパターンで説明しよう。
あれ?低気圧にも種類ってある?
ホウホウ。
そうじゃな。例えば…「温帯低気圧」は、日本付近で最もメジャーな低気圧じゃ。前線を伴っていることが多いんじゃ。
…あ!知ってる!TVで見たことあるよ!
ホウホウ。では、前線にも注目してごらん。前線通過時にもけっこう気圧が下がるんじゃ。…低気圧の種類が分かると、天気図からも気圧がいつ大きく低下するかが分かるようになるんじゃよ。
ふうううん…
でも、マロはヒゲの湿りぐあいでわかっちゃうからいいんだニャ~
ハイハイ。しかしそういつまでもヒゲ頼みでは、立派なお天気ハカセになれないぞ。
さあ、つづけてのパターンを見てみよう。
これがまた、すごいんじゃ…
気圧が下がる基本パターンを学ぼう
③台風が近くを通るとき
【一日を通し気圧が大きく下降】
台風など低気圧の中心がすぐ近くを通過するときは、全時間帯の気圧が通常より下がります。(お天気.com気象予報士調べ)
うわあ!急降下だニャー!
台風や爆弾低気圧(猛烈低気圧)などの中心が近くを通ると、まさにこうなってしまう。
…分かりやすく言えば、これらは低気圧の王様じゃな。
あれ?台風って低気圧?
ホウホウ、よい質問じゃ!
「熱帯低気圧」が成長するとな、特別に「台風」と呼ぶようになるんじゃ。
すなわち、「台風」も低気圧のひとつなんじゃよ。
熱帯低気圧ってなあに?
熱帯低気圧とは、熱帯の海上で誕生する低気圧じゃよ。
温帯低気圧・・・
前線を伴い、西や南西から接近してくることが多い。最もメジャーな低気圧で、そのため「低気圧」と省略して呼ばれることも。
熱帯低気圧・・・
熱帯の海上で発生する。中心付近の最大風速が34ノット(約17m/s)以上に成長したものは、特に、「台風」と呼ぶ。前線は伴わない。日本付近まで来ると、温帯低気圧に変わることがある。
へええ!台風は、南の海の出身なんだね!
【参考文献】
Kenneth J. Mukamal、MD、Gregory A. Wellenius、ScD、Helen H. Suh、ScDおよびMurray A. Mittleman、MD、DrPH(2009)。深刻な頭痛の原因となる天気と大気汚染。神経学、2009; 72:922-927
飯山 隆茂
気象予報士/健康管理士
気象予報士として25年以上にわたり気象情報の提供に従事。頭痛ーる開始後からサービス追加に関わり、健康管理士取得後は気象と健康の両面から健康管理の普及に努める。